設立の経緯


 北海道様似郡様似町幌満地区に豊富に賦存するヅン橄欖岩は、既に昭和20年代前半、北海道大学理学部及び北海道地質調査所報告にも明らかにされていました。これの利用化に就いては、日本電工株式会社(旧東邦電化株式会社)に於いて、昭和27年以来、耐火物原料として研究を進めていました。


 又、外国文献に示唆を得て、鋳物砂としての用途を各方面に依頼し調査実験の結果、その品質に於いて優秀であり、諸外国の最も優秀なオリビンサンドと比較しても殆ど遜色のないものであることが判明し、昭和34年3月、日本電工株式会社日高工場に於いて、小規模ながら操業を開始しました。


 その後企業としての見通しも得たので、将来の発展に備えて、これを新会社にて経営すべく、手塚信吉氏、大竹作摩氏、小川運輸株式会社、藤井徹氏、岩上夫美雄氏、留目四朗氏、旧東邦電化株式会社がそれぞれ発起人となり、東京都中央区銀座2丁目4番地を本店所在地として、昭和34年10月26日、東邦オリビン株式会社を設立しました。



沿革

昭和35年2月

旧東邦電化株式会社日高工場内のオリビンサンド製造設備、付属設備一式及び、採石設備一式を譲り受ける。
同時に、原石採掘及びオリビンサンド製造販売に関する権利も譲り受ける。

昭和35年5月

様似漁港内に、1,000屯級船舶2隻同時着岸を目標に、専用岸壁を建設着工。 
翌年1月に第1船着岸を果たす。
  

昭和35年8月 北海道庁と正式契約を締結し、様似郡様似町幌満の道有林地6町2反6畝2歩を橄欖岩採掘用地として、払い下げを受ける。 

昭和36年4月 様似専用埠頭の完成並びに、オリビンサンドの需要拡大により、埠頭用地に工場を建設し、同時に旧東邦電化株式会社日高工場の機械設備を移設、同年6月生産を開始する。 
昭和38年10月

高炉メーカー向け炉床材としての橄欖岩が注目を浴び、需要の増大に伴い、生産設備の増設を企画、将来安定した需要が見込まれた為、その生産設備工場に着手、翌39年2月完成操業を開始する。

昭和41年1月 北海道内道路工事アスファルト混合用石粉並びに一般砕石、溶成燐肥原料の需要の増大と共に、大手高炉メーカー向け高炉用造澤剤としての鉱石が、安定需要を見たため、その生産設備工場に着手、翌昭和42年3月完成操業に入る。
昭和42年3月 本店所在地を東京都中央区京橋3丁目4番2号に移転する。


昭和44年12月 東邦オリビン株式会社から、東邦オリビン工業株式会社に商号を変更する。


昭和63年10月 橄欖岩採掘鉱区の鉱量枯渇に伴い、隣接地に新鉱区を確保、新鉱区開発工事に着手、翌年5月に完了採掘を開始する。 

平成4年7月 自然環境保護、作業環境改善を目的とした環境整備のための設備工事に着手、粉塵防止用大型集塵装置を設備する。

平成8年12月 橄欖岩の採掘並びに生産の効率化と、大量に発生する廃土石の有効利用を図るため、砕石プラント設備工事に着工、翌年7月に完成、操業を開始する。
平成12年9月 本店所在地を東京都中央区京橋2丁目12番4号に移転する。 


平成16年3月  橄欖岩採掘鉱量の安定確保の為、幌満所在の私有地約72haを購入する。 

平成21年10月 新鉱区開発とその鉱区に接続する砕石プラントの増設工事に着手、翌年10月に完了して、採掘及び新ラインでの生産を開始する。
平成23年8月 日高事業所内に、福利厚生充実の一環として、休憩棟を建設する。